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生紬九寸名古屋帯(灰山葵色・大花更紗)

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商品説明

やや透け感を感じる張りのある生紬(なまつむぎ)地に“摺り友禅(すりゆうぜん)”と呼ばれる技法で、更紗文様が染められています。落ち着きのある山葵色(わさびいろ)の地色に、藍・狐色・赤紫の差し色が映え非凡な仕上がりです。

“更紗”と呼ばれる文様の歴史は非常に古く、また一口に“更紗”といってもそのデザインは多岐に渡ります。インド・ジャワ・ペルシャ・シャムなど含め、様々な地域にそれぞれの文様や技法が存在しています。室町時代以降、本格的に日本に伝わったとされる“更紗”は当時から大変珍重され、次第に日本でも独自の“和更紗”が染められるようになりました。

こちらの帯地は、そんな更紗文様の中でも代表的な“花柄”が表現されています。摺り友禅の特徴である柔らかな色の濃淡と輪郭線が、異国情緒を感じるデザインと上手く重なり合っています。抽象的な花がモチーフとなっていますので、季節を問わず締めることができるのも嬉しいポイントです。

摺り友禅(摺型友禅)は板場と呼ばれる6メートル程の長板に白生地を歪みなく張り、1枚80cm程の型紙を生地の上に重ね、その上から刷毛で染料を摺り込んでいきます。染料の濃度で濃淡を表現する一般的な友禅とは異なり、摺型友禅は摺り込みの回数によって濃度を変化させていきます。 多い物では4、5回同じ色を摺り込みます。この工程が色数ごとにあり、型紙の枚数は多いもので40枚もの枚数になる大変根気と手間のかかる仕事です。

こちらの帯地は生地にやや透け感がありますので、お仕立ての際、中に入れる帯芯によって仕上がりの色目に変化が生まれます。一般的な白い帯芯であれば、反物でご覧頂いている地色よりも薄く、生地の透け感を感じる仕上がりに、色芯(地色共色)であれば、やや濃く透け感を抑えた仕上がりとなります。またタレ先は無地と柄部分よりお選びいただけます。

小紋や紬、御召、また綿素材のお着物など、おしゃれ着に合わせてお楽しみ頂ければと思います。袷時期から単衣にもお締め頂ける素材感です。お手持ちのお着物とのコーディネイトなどお気軽にご相談下さい。

*清野恵理子さんの著書「樋口可南子のものものがたり」のP186-191に、こちらの帯の色違いが掲載されています。コーディネイトのご参考にご覧ください。

■お仕立てについて
弊店にて検品後、弊店の基準に合格した国内の熟練の和裁士さんにお仕立てをお願いしています。帯芯の堅さや、寸法のご相談などございましたら、お申し付けください。

■お手入れについて
日常のお手入れは、部分的なしみ落としで十分です。長期間の保存の前や、全体の汚れが気になる場合は、ドライクリーニングをお薦めしています。ご家庭での水洗いは出来ませんので、ご注意下さい。

■色について
HP上の商品の色は可能な限り、現品に近づけてはおりますが、お客様のご使用のパソコン、OS、ディスプレイ(モニター)により色味が異なる場合がございます。何卒ご理解頂きますよう、お願いいたします。*パソコンで綺麗に表示されない場合、iphoneやスマートフォンからアクセスして頂くと、綺麗に表示される場合があります。

■お手元での商品確認サービス
こちらの商品はお手元で実際の商品をご確認いただけます。尚サービスご利用には仮決済が必要です。詳細はオンラインショップをご覧ください。

■在庫について
実店舗でも商品を販売しておりますので、お申込み頂いても売り切れの場合がございます。先着順にご紹介いたしますので、何卒ご了承下さい。

■摺り友禅 多ち花について
きものには様々な染色技法があります。 糸目友禅、型友禅、絞り、刺繍…意匠(デザイン)とそれぞれの技法が上手く組み合わせる事ではじめて美しい布が生まれます。今回は“摺型友禅”に拘る、染繍舗多ち花をご紹介…続きは下記をご覧ください。
読み物|摺り友禅 多ち花 http://www.okimono.jp/info/story_detail/index/20.html

生紬九寸名古屋帯(灰山葵色・大花更紗)

【素材】
絹100%
【生地巾】
約35.5cm
【生地丈】
約3.7m
【価格】
売切御礼

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