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東郷織物 綿薩摩着尺(十絣・永江明夫・薩摩絣)

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商品説明

この織物の反端には、かの文豪 武者小路実篤より贈られた「綿薩摩 手織絣 誠実無比」の一節が添えられています。

永江明夫さんによって生み出された、綿のダイヤモンドとも呼ばれる"綿薩摩(薩摩絣)"。綿とは思えぬしなやかな風合いと、大島紬独特の技法によって生み出される精緻な絣。それまでの綿のイメージを一新した織物は、戦後の宮崎県で産声をあげます。

綿薩摩は奄美大島出身の永江明夫さんが、東郷織物(大島紬の機屋)のお嬢様とご結婚され、織物の道へ進まれた事からはじまります。当時は絹織物全盛。綿という素材は生産性の高さもありとても粗材に扱われる存在でした。日本人に愛されてきた綿、そして綿織物を残したい…そんな思いから、綿薩摩の開発に挑戦されます。

目指したのは、それまでの綿織物のイメージを一新し、絹にも負けない着心地。その為に経糸に80番手、緯糸に60番手という極細のエジプト綿を用い、大島紬の絣技法である締機の技法を取り入れました。

様々な試行錯誤を重ね、構想から十数年…ようやく現在の綿薩摩の形が完成しました。絣を作り、糸を染め、手機で織り上げる。永江さんが制作の一線を退かれた今も、その情熱と仕事は変わらず受け継がれています。

うっすらと黄みを帯びた、深みのある葡萄色の地に、十字絣が織り出されています。柔らかでいてしなやか。"大島や結城を着尽くした人が、最後に行きつく…"そんな言葉がしっくりとくる、綿薩摩独特の風合いが心地よい仕上がりです。

他の産地と同様に、綿薩摩も年々織り上がる点数が少なってきています。現在は月に数点、特に今回の反物の様に、経糸と緯糸で柄を織り出す絣は、作り手の高齢化などもあり私も出会う事は大変に少なくなりました。*現在の綿薩摩は緯糸のみで柄を織り出す絣が主流です。
流行に左右されない、味わいのある織物です。少しずつ変化していく風合いを楽しみながら、末永くご愛用頂ければ幸いです。お手持ちの帯地とのコーディネイトなど、お気軽にご相談下さい。


■お仕立てについて
弊店にて検品後、弊店の基準に合格した国内の熟練の和裁士さんにお仕立てをお願いしています。袷仕立てをご希望のお客様は、ご注文時に八掛の色目(地色共・ご希望の色等)と、無地か暈しのご指示をお願いいたします。寸法のご相談などございましたら、お気軽にお申し付けください。

■お手入れについて
日常のお手入れは、汚れやすい衿・袖口や裾等の部分洗いで十分です。長期間の保存の前や、シーズン終りなどには、ドライクリーニングをお薦めしています。ご家庭での水洗いは出来ませんので、ご注意下さい。

■色について
HP上の商品の色は可能な限り、現品に近づけてはおりますが、お客様のご使用のパソコン、OS、ディスプレイ(モニター)により色味が異なる場合がございます。何卒ご理解頂きますよう、お願いいたします。*パソコンで綺麗に表示されない場合、iphoneやスマートフォンからアクセスして頂くと、綺麗に表示される場合があります。

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東郷織物 綿薩摩着尺(十絣・永江明夫・薩摩絣)

【素材】
綿100%
【生地巾】
約40cm
【生地丈】
約12.5m
【価格】
売切御礼

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